ポケットモンスター (穴久保幸作の漫画)
ポケットモンスターは、穴久保幸作がコロコロオンライン上で連載しているギャグ漫画。
概要
ポケットモンスター 赤・緑発売翌日である1996年2月28日に発売された「別冊コロコロコミック」1996年4月号から連載を開始した[1]。ポケットモンスターシリーズ初のコミカライズ作品である[2]。当初は「ふしぎポケモン ピッピ」というタイトルで、「月刊コロコロコミック」同年9月号から同誌へ移籍した際に現在の名前に改題した。ゲームシリーズの展開に合わせて、「ポケットモンスター R・S編」「ポケットモンスター D・P編」「ポケットモンスター HG・SS編」「ポケットモンスター B・W編」「ポケットモンスター X・Y編」「ポケットモンスター サン・ムーン編」「ポケットモンスター アニキ編」とリニューアルしている。
他のポケモン関連の漫画と区別するため、作者の苗字から「穴久保版」と称されることがある。また、主人公のピッピの悲鳴から「ギエピー」と呼ばれることもある。コロコロコミックの長寿作品のひとつとして知られた。
発売直後に連載を開始したためか、南国であるマサラタウンや本名が「赤井勇」であるレッドなど、オリジナルの設定がかなり多い作品となっている。このような漫画になった背景について、2017年12月17日にニコニコ生放送で行われた配信「コロコロ生アニキ#6~ギエピー襲来~」[3]にて穴久保が明かしたところによると、当時発売前であったポケットモンスターのことは当然知らない上に資料もなく、ポケモンも御三家(フシギダネ・ヒトカゲ・ゼニガメ)とピカチュウ、ピッピしかおらず、モンスターボールの設定もなかったため、「今回のような事故」が発生したとしている[4]。
2019年10月15日、同日発売された2019年11月号をもって月刊コロコロコミックでの連載を終了[2]し、以降は2021年まで別冊コロコロコミックとコロコロアニキで展開された[5]。別冊コロコロコミックでの連載終了、コロコロアニキの電子化にともない、2022年現在はコロコロオンライン上で月一回の連載を継続している。
2022年現在、単行本は計41巻(無印編から金銀編全14巻、R・S編全6巻、D・P編全5巻、HG・SS編全2巻、B・W編全4巻、X・Y編全5巻、サン・ムーン編全4巻、アニキ編1巻)発売されている。
2022年3月15日に創刊したWeb漫画サイトである「週刊コロコロコミック」にて、過去の名作のひとつとして本作が選出されて連載を開始した[6]。無印編第1話から毎週日曜更新で連載されている。
主な登場人物
- ピッピ
- いつも明るい主人公。一人称は「ぼく」。近年では「おれ」。人間の言葉を話せる。語尾に「っピ」をつける。
- ピカチュウ
- ピッピのいとこで、弟分の脇役。天才的頭脳の持ち主で、度々ピッピに逆恨みされている。おかげで毎度ピッピのギャグ災難の巻き添えを食っている。
- レッド
- もう一人の主人公。本名は「赤井勇(あかいいさむ)」。新しいポケモンを探し求めて各地方を旅している。
- グリーン
- 本名は「緑川開(みどりかわかい)」。レッドとは幼馴染みで、いつも競いあっている。相棒はリザードン。
- ブルー
- 非常に暗い性格の男。あまりに暗いので、レッドたちから度々「ブラック」と名前を間違えられる。相棒はカメックス。ブルートレイン、ブルーインパルスなど、ブルーと名前が付くものが好き。
- イエロー
- 全身黄色の不良少年。レッドのライバル。色々悪事を働いて困らせるのが好き。なみのりピカチュウを所持しているが、ピカチュウらしからず悪事を働く。
- オーキド博士
- 基本的な設定は公式と同じだが、ハゲで鬘を愛用していることになっている。レッドを応援しているが、ピッピには酷い目に遭わされがち。
- マサキ
- 初登場時は実験の失敗でポケモンの姿をしている。もとの姿は毛深い中年のオヤジ。また、金銀編では原作に忠実なデザインの同名の人物が登場しているが関係は不明。
- レッド (ゲスト)
- 赤緑FRLGの主人公がゲスト出演している。彼もピッピを持っているが、これは普通の個体である。ピカチュウ・ピッピ所持。口癖は「こりゃ一本取られたな」。
- 金之助・銀次郎
- 金銀編のライバル。それぞれポケットモンスター 金・銀の主人公とライバルをモデルとしている。パートナーはそれぞれヒノアラシ・ワニノコ
- サファイア・ルビー
- ポケットモンスター ルビー・サファイアの主人公をモデルとした人物。パートナーはそれぞれキモリ・アチャモ。
- みどり
- ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーンの女の子主人公をモデルとした人物。パートナーはヒトカゲ。
- ダイヤ
- ポケットモンスター ダイヤモンド・パールの男の子主人公をモデルとした人物。パートナーはゴンベ、マネネ、マニューラ。
- 一樹(いつき、かずき)
- ダイヤモンド・パールのライバルをモデルとした人物。パートナーはヒコザル、パルキア、デオキシス。
- ミュウ
- 初登場時は実験の失敗で幻のポケモン、ミュウの姿になった人間。もとの姿は美人女性で、マサキの妻。後にマサキ夫人の手持ちポケモンとなる。
- ミュウツー
- 最強のポケモンとして登場するが、ピッピに遺伝子を吸われ、弱体化してしまう。しかし、再戦したとき、ピッピの遺伝子をもらってしまい、ミュウツーピッピになってしまい、単なるギャグポケモンになってしまった。
- トゲピー
- 金銀編でウツギ博士からもらった卵から、生まれた仲間。バトル経験がなく実力は弱い。しかし、一度泣き出したら、大変なことになる。人間の言葉は喋れない。現在はポケモン大好きクラブのおじさんのポケモンになった。
- バルキー
- 金銀時代の新キャラとして、度々の登場を経てレッドたちの仲間になる。正義感が強く、ピッピの良きライバル。ケンカ殺法というバトルスタイルを得意としている。
- ローブシン
- 大工のポケモンだったが、いつも仕事とは関係の無い建物を作るため捨てられる。ピッピの励ましで彼等との同行を決意。初登場時は宇宙までとどく巨大な塔を建設していた。
- サナ
- XY編のスタートに備えて登場。メイスイタウンに住んでおりトレーナーは初心者。性格はゲームに比べれば遥かに冷静であるが、デビュー戦として勝負を挑むと言うなど相変わらずの勝負スタイルを見せた。フォッコ・ハリマロン・ケロマツを博士から預かる形で所持。
- サカキ
- 本作では一卵性の双子の兄弟として登場。兄は髭もあり、葉巻を喰わえており、服装はアニメ版のサカキにコートを着せた格好である。弟はゲームのサカキと変わりはないが、右の胸ポケットにバラの様なアクセサリーを着けている。兄弟二人でロケット団やカジノ、遊園地、トキワジム、を切り盛りしている。それぞれサワムラーとエビワラーを所持している。話が進むにつれ兄のサカキの存在感が無くなっていき、金銀編では登場人物の紹介ページには登場していた兄の姿は無く、弟のサカキが紹介されていた。
- ハンサム
- 凄腕の刑事。どんな悪事も見逃さず、犯人をとことん追い詰める。ギンガ団を追っていたらしい。ピッピたちと協力し、犯人を追い詰めたこともある。
- ちんみ・あいや
- 金銀編までは漫画のあちらこちらで登場した穴久保幸作の飼い猫。台詞は少ないが、分かりやすいところにいるため探しやすいキャラクターである。親猫はちんみ。子供のあいやである。13巻で「ちんみとあいや劇場」という、短編四コマ漫画が存在する。人間の言葉を話、語尾に「ニャ」をつける。基本はツッコミはあいや。ボケはちんみである。また、あいやは既に亡くなっていることが13巻で語られている。
書誌
- ポケットモンスター
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- ポケットモンスター 第1巻、1996年11月28日発売
- ポケットモンスター 第2巻、1997年5月28日発売
- ポケットモンスター 第3巻、1997年9月27日発売
- ポケットモンスター 第4巻、1998年2月26日発売
- ポケットモンスター 第5巻、1998年7月28日発売
- ポケットモンスター 第6巻、1999年1月28日発売
- ポケットモンスター 第7巻、1999年7月28日発売
- ポケットモンスター 第8巻、1999年10月28日発売
- ポケットモンスター 第9巻、2000年5月27日発売
- ポケットモンスター 第10巻、2000年12月25日発売
- ポケットモンスター 第11巻、2001年12月25日発売
- ポケットモンスター 第12巻、2002年4月25日発売
- ポケットモンスター 第13巻、2002年10月25日発売
- ポケットモンスター 第14巻、2003年4月28日発売
- ポケットモンスター R・S編
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- ポケットモンスター R・S編 第1巻、2003年8月28日発売
- ポケットモンスター R・S編 第2巻、2004年2月28日発売
- ポケットモンスター R・S編 第3巻、2004年7月28日発売
- ポケットモンスター R・S編 第4巻、2005年5月27日発売
- ポケットモンスター R・S編 第5巻、2005年10月28日発売
- ポケットモンスター R・S編 第6巻、2006年5月26日発売
- ポケットモンスター D・P編
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- ポケットモンスター D・P編 第1巻、2007年1月26日発売
- ポケットモンスター D・P編 第2巻、2007年9月28日発売
- ポケットモンスター D・P編 第3巻、2008年7月19日発売
- ポケットモンスター D・P編 第4巻、2009年2月26日発売
- ポケットモンスター D・P編 第5巻、2009年10月28日発売
- ポケットモンスター HG・SS編
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- ポケットモンスター HG・SS編 第1巻、2010年6月28日発売
- ポケットモンスター HG・SS編 第2巻、2011年1月28日発売
- ポケットモンスター B・W編
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- ポケットモンスター B・W編 第1巻、2011年8月26日発売
- ポケットモンスター B・W編 第2巻、2012年5月28日発売
- ポケットモンスター B・W編 第3巻、2012年12月28日発売
- ポケットモンスター B・W編 第4巻、2013年8月28日発売
- ポケットモンスター X・Y編
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- ポケットモンスター X・Y編 第1巻、2014年4月26日発売
- ポケットモンスター X・Y編 第2巻、2014年11月28日発売
- ポケットモンスター X・Y編 第3巻、2015年7月24日発売
- ポケットモンスター X・Y編 第4巻、2016年3月28日発売
- ポケットモンスター X・Y編 第5巻、2016年10月28日発売
- ポケットモンスター サン・ムーン編
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- ポケットモンスター サン・ムーン編 第1巻、2017年11月28日発売
- ポケットモンスター サン・ムーン編 第2巻、2018年9月28日発売
- ポケットモンスター サン・ムーン編 第3巻、2020年2月28日発売
- ポケットモンスター サン・ムーン編 第4巻、2020年2月28日発売
- ポケットモンスター アニキ編
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- ポケットモンスター アニキ編 第1巻、2021年6月11日発売
備考
- 連載開始時、穴久保は提示されたポケモンのなかでピカチュウが好きだったためピカチュウを主人公にしたかったが、当時の担当が「ピッピがいい」としたため揉めた。最終的に穴久保側が折れたためピッピが主人公になった[4]。
- ポケットモンスター アドバンスジェネレーション第86話にて、サトシの「昔見て面白かった映画」として、本作のレッド・ピッピ・ピカチュウが登場するアニメ映画が描かれている。
- R・S編第4巻では、漫画の世界で「大食いの訪問者 ピッピ」としてアニメ化するという話があり、作中での放送日がAG編第86話の放送日(7月22日)と同じだった。
脚注
- ↑ 最新版ポケモン年表~1996年~ - 任天堂(2022年12月30日時点のInternet Archive)
- ↑ 2.0 2.1 ギャグ漫画『ポケモン』最終回、月刊コロコロ連載23年の歴史に幕 ピッピの「ギエピー!」でお馴染み | ORICON NEWS
- ↑ コロコロ生アニキ#6~ギエピー襲来~ - 2017/12/17(日) 21:00開始 - ニコニコ生放送
- ↑ 4.0 4.1 漫画版『ポケットモンスター』作者の穴久保幸作が語る“ギエピー”誕生秘話「5匹しかポケモンの資料がない中で連載がスタートしたんです」 - ニコニコニュースORIGINAL
- ↑ 最終回告知の漫画『ポケモン』完結せず“裏切る” コロコロ『別冊』『アニキ』で連載続く | ORICON NEWS
- ↑ コロコロ編集部が作る 「週刊まんが誌」が新創刊!! 『週刊コロコロコミック』本日爆誕!! | コロコロオンライン|コロコロコミック公式
関連リンク
- ポケットモンスター アニキ編 – コロコロオンライン|コロコロコミック公式(アニキ編の第1話と最新話が掲載)
- ポケットモンスター 第1話 / ポケットモンスター - 著:穴久保幸作 | コロコロオンライン(週刊コロコロコミック)